ある日の会話

ちょっと競馬行ってくるわ
どうせ当たらないんだから無駄遣いやめな!貯金しな貯金!

またある日の会話

病気になるの心配だから医療保険とがん保険入っといたよ
万が一のときに備えるのは大事ね!

我が家で実際にあった会話です。ギャンブルに行く私はチクチク言われ、医療保険に入ってきた弟は「よく考えてるね!」と共感してもらえるわけです。
ちょっと待てい!!!
ギャンブルも医療保険も仕組みは同じやで!!!!

いや、ギャンブルに行くことが後ろめたくて言い訳するわけじゃないんですよ
私はFPとして活動しています。今でこそギャンブルはほとんどしなくなりましたが、独身の頃は競馬や競艇、スロットなど、一通り楽しんでいました。
ギャンブルをしていてほめてくれた人はいません(当たり前やろ)
でも、医療保険に入っていて、怒られることはありません。
多くの人が入っている「医療保険」。名前だけ聞くとすごーく必要そうな感じがしますよね。だって病気、怖いですもんね。
でも断言します。
お金を貯めたいなら医療保険はいらん!!
だってギャンブルと同じだもん!!!
「んなわけないだろ!!」と思ったそこのあなた。
お願いだからこの記事を最後まで読んでください。「ギャンブルする人=医療保険に入っている人」がいると、家計はよくなりません。
読み終える頃にはきっと保険会社からの魔法が解け、「お金&お金が貯まるマインド」が手に入るようになります。
・医療保険もギャンブルも仕組みは同じ。儲かるのは必ず胴元
・ギャンブルと保険は「当たるもの」が違うだけ
・ギャンブルしなくても、あなたを守る仕組みはきちんと整えられている
目次
1 仕組みを理解しよう
まずはギャンブルと医療保険の仕組みを理解しましょう。
今回は競馬を例に説明していきます。
1.1 競馬の仕組み
競馬は馬がかけっこするので、どの馬が何番になるかを当てるギャンブルです。主催は「JRA(日本中央競馬会)」で、農林水産省の管轄です。
お客さんから集めたお金をどのように使っているかを確認します。


売り上げの15%は必ずJRA(胴元)の利益になります。レースの規模が大きくなればなるほど儲かる仕組みです。
さらに売り上げの10%は社会貢献に使われるので、JRAの儲けと合わせて25%はお客さんの手元に絶対に戻らないようになっています。お客に戻らない金額の比率(JRAなら約25%)は「控除率」と呼ばれます。
1.2 保険の仕組み
保険は「相互扶助」の精神で成り立っています。「相互」はお互い、「扶助」は助けるという意味です。つまり相互扶助とは、保険に加入している人が少しずつお金(保険料)を支払い、万が一のことがあった際は、集まったお金の一部または全部を受け取ることができ、お互いに助け合う仕組みになります。

相互扶助・・・とっても素敵な言葉ですね(うっとり)
では、保険会社がお客さんから集めた保険料をどうしているか見ていきます。
保険会社で商品設計などに関わっている複数の保険数理人に確認したところ、「医療保険」の保険料から、入院給付金などとして加入者に還元されるおカネの割合は、70%くらいと見込まれるそうです。
【出所】東洋経済オンライン オフィスバトン「保険相談室」代表 後田亨 著 「生命保険は手数料が高すぎる」より
ということは、図にすると

めっちゃ儲けてる!!JRAの倍儲けてる!!!!
つまり、医療保険にお金を払っても、30%は絶対に返ってこないお金になります。(控除率30%)

10000円預けたら3000円手数料で取られるATMがあったら預けますか?
医療保険とギャンブル、前者は「良」、後者は「悪」とされますが、実際は保険会社の方が多くの儲けを持っていってます。そりゃ保険会社は好立地に素敵なビルが建てられますよ、めっちゃお金持ってくもん。
「医療保険もギャンブルも仕組みはいっしょ!」 はい、復唱!!!
2 ギャンブルと医療保険は当たるものが違うだけ
2.1 競馬は何を当てればお金がもらえる?
競馬は何が当たるとお金がもらえるでしょう??答えは、馬のかけっこの着順です。
では、どのくらい当たるものなのでしょうか。
中央競馬は18頭で走るレースが一番馬の数が多く、当たりにくいです。その中でも1番当たる確率の低い3連単(1着から3着までの着順をぴったり当てる買い方)が当たる確率は約0.02%(1/4896)です。

0.02%・・・なかなか当たらないわけだぜ!!俺のお金返して!!(涙)
ちなみに1着だけを当てる単勝なら約5.56%(1/18)です。
2.2 医療保険は何が当たればお金がもらえる?
医療保険は何が当たるとお金がもらえるでしょう??答えは、ケガや病気です。嬉しくない😞
では、どのくらい当たるものなのでしょうか。
2.2.1 交通事故にあう確率
警察庁公表の「年間の交通事故件数」を、総務省公表の「日本の総人口数」で割ると求められます。
2020年の交通事故にあう確率は
309178(交通事故件数)➗126146000(総人口)✖️100=約0.2%(500人に1人)
【参考】
「令和2年中における交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について」(警察庁)
2.2.2 癌(がん)になる確率
癌は年齢が高くなるにつれてかかる人数が増えていきます。また男女でもかかる人数が違います。
・40~44歳 10万人中約125人(0.125%)
・60~64歳 10万人中約1250人(1.25%)
・80~84歳 10万人中約3600人(3.6%)
・40~44歳 10万人中約300人(0.3%)
・60~64歳 10万人中約800人(0.8%)
・80~84歳 10万人中約1500人(1.5%)
【出所】いらない保険(後田亨+永田宏 著 講談社+α新書)内の資料をもとに筆者が作成

年齢や男女で差はあるけれど、数字で見るとそこまで多くの人が癌に当たるわけじゃないことがわかるね。
2.3 ギャンブルも医療保険もなかなか当たらない
競馬も医療保険もなかなか当たらないことを数字で見てきました。
なかなか当たらないものにお金をかけているのはどちらも同じなんです。
多くの人は、お金をかけるだけかけて、返ってこないんです。その大量のハズレを踏み台にして、ほんの一部の人が、ラッキーで得する人が出てくるんです。
運良く(?)ケガや病気になって、入院給付金や手術の給付金がもらえたとしても、そのお金は自分が出したお金から保険会社がたっぷり儲けを抜いた残りです。なんか納得いかなくないですか?
そんな内部事情を知らない人は、保険金をもらったらこう言うでしょう。

お金がもらえたら「よかった」って言ってしまうんですよ。
でもそれって
「パチンコ勝ったからパチンコ楽しい!!最高!!」
って言っているのと同じですよ。
たまたま当たったから言えるんですよ。
たまたまパチンコ勝ってる人見て「素敵!!」「私もやろう!」とはならないですよね。
「偶然でしょ?」「トータルで見たら負けてるでしょ?」なんていう冷ややかな目のほうが多そうです。
医療保険も、冷ややかな目で見られるべきものなんです!!
医療保険も、トータルで見たら損する人が圧倒的に多いんです!!

ケガや病気に備えるなら、人にお金を預けて備えるのではなく、自分で貯金して備えるのが1番です。
3 まとめ
医療保険=ギャンブル
仕組みを見ても、確率を見ても、疑いようのない事実です。必ず胴元(保険会社)が儲かるようにできています。
商品によって保険会社の儲けは変わりますが、どの商品を契約しても、保険会社が手数料で数十%利益として持っていってしまいます。契約者が損する仕組みです。保険会社は儲けを出さなければならないので当たり前といえば当たり前なんです。

わざわざ損をするところにお金を預ける必要はないです。最善策は、自分で貯金して備えることです。自分で貯めておけば手数料も取られません。
「貯金だけでは万が一のときに医療費の支払いが不安だよ」と考えた、そこのあなた!!!
大丈夫!!!!!
ケガや病気に備える最高の保険、「健康保険」に全国民が加入しているので安心してください。健康保険にさえ入っていれば、よほどのことがない限り経済的に破綻するということはありません。その理由は以下の記事を読んでください。
医療保険に入るのをやめれば、今まで支払っていた保険料を貯金に回していくことができます。いざというときのためのお金を、保険会社に任せるのではなく、自分で用意しておきましょう!

ギャンブル依存症も深刻だけど、すべてを保険で備えようとする『保険依存症』も同じくらい深刻!きちんとした知識をつけて、適切な方法で備えよう!!
以上、2じろう6でした!
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